iPS細胞に代表されるヒト多能性幹細胞の多能性を維持しながら、増殖可能な培養液です
多能性幹細胞は再生医療や医薬品の臨床開発への応用が期待され、世界中で研究されています。こうした研究が増えるにつれ、その周辺技術にもまた発展が求められています。市販の多能性幹細胞の培養液には、高濃度のタンパク質成分が含まれているため高価であり、変性しやすいという欠点がありました。また培養液の組成・種類を交換する際は、少しずつ液を交換し、新しい培養液に細胞を適応させる必要があり、完全に交換し終わるまでに2日間前後必要でした。
京都大学で開発した多能性幹細胞用培養液は、従来の培養液内に含まれるタンパク質成分を非タンパク質性化合物で代替しており、含有するタンパク質はインスリンとトランスフェリンのみです。これにより、タンパク質に起因する上記のような課題を解決することが可能です。
含有タンパク質 | 培養効率 | 多能性維持率 | 順化日数 | 価格(1Lあたり) | |
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既製品培養液①
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多数 | 100% | - | 0~2日 | 約¥80,000 (販売価格) |
既製品培養液②
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4種 | 約95% | > 96% | 2日前後 (×複数回) |
約¥40,000 (販売価格) |
本発明培養液
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2種 | 90-95% | > 94% | 0日 (順化不要) |
約¥7,500 (各成分の購入価格の合算) |
開発段階 | 培養試験により、多能性維持および細胞増殖については確認できており、試作品レベルまで開発が進んでいます。 |
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特許情報 |
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希望の連携 | ・実施許諾(非独占) ・オプション (非独占) |
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