発明情報

免疫原性低減型低分子抗体とその製造法

完全長抗体と同様の高い結合特異性と親和性を維持しつつ、免疫原性が低減されたDアミノ酸から構成される鏡像型VHH抗体です。

背景

モノクローナル抗体は、治療分野で最も魅力的なモダリティの1 つです。高親和性、高選択性および長い血中半減期が主な利点ですが、そのサイズと構造の複雑さゆえに適用範囲が制限されてしまいます。この問題を解決するために、これまでに様々な抗体ミメティックが開発されています。これらは従来の抗体よりはるかにサイズが小さく、良好な親和性と安定性を有します。しかし、いずれのモダリティにおいても抗薬物抗体の出現による効果の減弱や予期せぬ副作用など、その免疫原性が問題となっています。したがって、免疫原性の予測および免疫原性が低減された新たな医薬品モダリティの開発が望まれています。

発明概要と利点

発明者らは、抗体の機能を有する最小ドメインとして知られるVHH抗体に着目し、 D アミノ酸で構成される鏡像型 VHH 抗体を開発しました。本発明の低分子抗体は、高い結合特異性と親和性を維持しつつ、免疫原性が低減されています。
また、安定性や溶解性が高く、医薬品開発にも好適です。

  • 完全長抗体と同様の結合特異性と親和性を維持しつつ、免疫原性が低減

VHH抗体は完全長抗体よりも低い免疫原性を有します。また、サイズが小さく、高い結合特異性と親和性、さらに高い熱安定性を有します。

  • 化学合成可能

  • 医薬品または診断・イメージングなど医療分野において有用

開発段階 本発明のVHH抗体を作製し、免疫原性を示さないことを確認済み。
希望の連携 ・実施許諾契約
・オプション契約(技術検討のための F/S)
※本発明は京都大学から特許出願中です。
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