パイプの振動を利用した、とても簡単な構成からなる粉体ハンドリング装置です。 ダストに対する耐性や装置小型化の可能性などの利点があります。
粉体ハンドリング技術は、化学、食品、医薬品など様々な製造の現場で用いられています。近年は「月の砂」を採取して水や酸素の原料とする研究が進められており、宇宙環境においても粉体ハンドリングは重要な技術となっています。
工業プロセスの中で粉体を垂直上方に搬送するには、バケットエレベーターやスクリューコンベア、空気輸送などが用いられています。一方、これらの技術は、設備が大型化しやすいことや、ダストの対策・流体の利用が必要であることなど、宇宙空間をはじめとした多様な環境中で用いるには課題がありました。
発明者らは、振動のみを利用して粉体を垂直に搬送する垂直振動粉体ポンプシステムに着目し、新たな搬送装置を開発しました。シンプルな機構であるため、制御も簡単であり、小型化が可能で、ダスト耐性にも優れています。また、垂直振動粉体ポンプシステムの課題であった非球形粒子の搬送も可能になり、活用場面の幅が広がりました。
開発段階 | 球形のガラス粒子(粒径~1500μm) 及び月の砂を模した非球形粒子(粒径1μm~1mm)で垂直搬送が行えることを実証済み。 |
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希望の連携 | • 実施許諾契約 • オプション契約 (技術検討のためのF/S) ※本発明は京都大学から特許出願中です。 |
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