従来、正確な流速の計測が困難であった、波打つ水面に対して、 より高い精度で流速を測定することができます。
洪水時等における河川流量の観測は水害対策において重要な要素の1つです。このような流量計測のための従来技術として、カメラによって水面を撮影し、
得られた画像をPIV (Particle Image Velocimetry) 解析することにより、水面の流速を計測する技術が知られています。従来のPIV解析では、水面の傾斜が常時一定であれば、
正確な流速を計測することが可能でした。一方で、実際の河川、特に中小規模の河川では、水面の傾斜が時間的に変化することが多いため、計測された流速と実際の流速との間に誤差があり、このような水位の変動がある水面に対してより正確に流速を計測できる技術が求められていました。
発明者は、水面に対する水平方向と鉛直方向とに分離して流速成分を測定可能な計測システムを開発しました。
この流速計測システムでは、カメラによる水面の撮影と画像解析により、水面に対する鉛直方向と水平方向の流速成分を可視化できます。
➢ より高い精度で流速を計測可能
流速の算出時には、鉛直方向の成分も考慮して算出することで、より高い精度で流速や流量の評価が可能。
➢ 水面上の渦度や発散の計測が可能
水面の鉛直方向と水平方向の両方の流速が算出できることで、渦度や発散の評価が可能。
開発段階 | • 流速計測システムを作製済み • 可変勾配水路、造波水槽を用いて、基準点がわずかに揺れる程度の水面変動が確認される水理条件での評価済み(図2) |
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希望の連携 | • 実施許諾契約 • オプション契約 (FS中のライセンス予約権) ※本発明は京都大学から特許出願中です。 |
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