発明情報

含窒素スピロ環化合物の合成方法

従来よりも短工程で効率的に含窒素スピロ環化合物を合成できます

背景

含窒素スピロ環化合物は、生理活性を有する天然物においてよく見られる構造であり、医農薬化合物或いはその候補化合物が複数存在します。例えば、トリュフ由来の天然化合物であるTurberindine (図2)も含窒素スピロ環構造を持つ化合物です。Turberindineは、従来の痛風治療薬とは異なる作用機序を有することが報告されている薬剤開発候補化合物ですが、化学的な全合成方法は未だ見い出されていませんでした。これは、スピロ環構造を有する化合物を合成するには、多くの反応工程を経る必要があるという課題点に起因しており、これまで、様々なスピロ環化合物を化学合成によって開発することは困難とされてきました。 

発明概要と利点

本発明者らは、短工程で効率的に含窒素スピロ環化合物を合成する方法を確立しました。より具体的には、複雑な構造を有する化合物を少ない工程で合成することができる有機合成反応として知られるマンニッヒ反応を応用し、環状ケトン化合物とニトロアルキルアミンとのニトロマンニッヒ反応(図1)により、目的となるスピロ環化合物を得ることができます。

短工程でスピロ環化合物の化学合成が可能

  従来よりも短工程でかつ効率的に含窒素スピロ環化合物を合成できます。

Tuberindineの全合成が可能

  本発明の合成経路を用いれば、Tuberindine及びその誘導体が合成でき、

  これらの有用性評価が容易に行えるようになります。

有用化合物の探索及びその開発に寄与

   未知のスピロ環化合物の合成と活性評価に役立ちます。

開発段階 TRL: 3
・基礎的な合成経路確立
 Tuberindine全合成に成功
・その他、所望の目的化合物の合成経路最適化検討での連携希望があれば応相談
特許情報
発明の名称
含窒素スピロ環化合物の製法及びその化合物
出願人
京都大学
出願番号
特願2023-175935
希望の連携 ・特許実施許諾契約
・オプション契約
 (技術検討期間の予約権)
・共同研究
 (目的化合物の合成相談)
関連リンク PDFで見る

お探しの情報は見つかりましたか?

  • 興味のある研究がある
  • 必要な情報が見つからない
  • 活用したいが流れがわからない

どんなことでも、まずはお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ
トップへ戻る
株式会社TLO京都

〒606-8501
京都市左京区吉田本町
京都大学 国際科学イノベーション棟3階

お問い合わせ