発明情報

高い立体規則性を有するポリアクリレートまたはポリアクリルアミドの合成方法

高い立体規則性を有する様々な種類のビニルポリマーの合成に適用できる汎用的手法です。

背景

ビニルポリマーの立体規則性は、結晶化温度等のポリマーの物性に大きな影響を与えることが知られています。立体規則性を有するビニルポリマーの重合法は多数報告されてきましたが、ビニルポリマーの種類や重合法によって最適な触媒や添加剤は異なり、様々な種類のポリマーに適用可能な汎用的手法は報告されていませんでした。

発明概要と利点

発明者らは、ウレイドスルホンアミド骨格を有するアクリルアミドの立体特異的ラジカル重合とそれに続く重合後修飾(PPM)によるアイソタクチックポリアクリレートおよびポリアクリルアミドの合成方法を開発しました。この合成方法は、ウレイドスルホンアミド骨格を有するアクリルアミド(1)を重合させて、立体規則性を有する重合体を得る工程と、得られた重合体をアルコールまたはアミンによって変換する工程を含みます。

【図 1】ウレイドスルホンアミド骨格を有するモノマー(1)の立体特異的ラジカル重合とそ れに続くアルコール分解/アミノ分解 によるアイソタクチックポリアクリレートおよびポリア クリルアミドの合成

➢ ウレイドスルホンアミド骨格を有するアクリルアミドを低温・低濃度で重合することで、立体規則性を有するビニルポリマーが得られる。
➢ 得られたビニルポリマーはワンポットで望みのポリアクリルアミドまたはポリアクリレートに変換可能である。
➢ 立体規則性高選択的(95~99%)なポリアクリルアミドおよびポリアクリレートの汎用的合成を可能にする。

開発段階 ・ 1H-NMRおよび13C-NMRによって、合成生成物の立体規則性を評価済み。
・生成物の物性としてガラス転移温度、結晶性、および水への溶解性を評価済み。
希望の連携 • 実施許諾契約
• オプション契約
• MTA(サンプル提供)可能(種類等要相談)
(技術検討のためのF/S)
※本発明は京都大学から特許出願中です。
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