2種類のタンパクを自在に組合せて自己集積をさせ、柔軟性と可逆性を有する構造体を形成できます。
生物の体内では、複数のタンパク質が集まり、細胞骨格やウイルスの外殻など、複雑で高機能な構造を形成しています。計算科学をはじめとする技術の進歩により、近年は自然界に匹敵するほど複雑な人工的タンパク質集合体の設計が可能になりつつあります。しかし、これまで設計された物の多くは、1種類のタンパク質から形成された構造体に限られていました。さらに、一度形成された構造を変化させることが難しいという課題がありました。
発明者らは基盤パーツとなる様々な形のタンパク質に、接続パーツとしてペプチドを融合し、モジュールを創り出しました(図1)。モジュール同士を組み合わせると、自己集積して構造体を形成します(図1、図2)。接続パーツの相互作用は可逆的であるため、解離させ、再集積させることができます(図3)。
モジュールを自由に組み合わせることができる
チューブ、シート、ケージなど、2次元から3次元まで様々な構造体を形成
することができます。
柔軟性のある構造体を作ることができる
伸縮性、伸張性、屈曲性を有する構造体は、機能性バイオマテリアルや
バイオナノデバイス等の材料として利用できます。
可逆性を有する
ドラッグデリバリーのケージとしての利用が期待されます。
開発段階 | 自己集積によってケージ、チューブ、シートが形成されることを確認 ・細胞骨格のような柔軟性 ・集積物の可逆的な構造体形成と分解を確認 ・TRL1 |
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希望の連携 | 実施許諾 オプション (非独占/独占) 共同研究 ※本発明は京都大学から特許出願中です。 |
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