老化細胞を選択的に除去することができ、また経口投与でしわ改善や認知機能改善作用を示します。
老化細胞は、炎症性サイトカイン、ケモカイン、成長因子等を分泌することが知られており、老化関連疾患の発症等に深く関連します。この老化細胞を選択的に除去することは、健康寿命の延長及び加齢に伴う疾患の新たな治療方法の確立につながると期待されています。
本発明者らは、動物生体内に存在し化粧品成分としてもすでに用いられている特定の組成物に着目し、当該組成物を老化モデル細胞に添加することで、老化細胞を選択的に除去(図1)し、老化関連遺伝子発現量を低下させる作用を示すことを見出しました。また、当該組成物を老化モデルマウスへ経口投与することで、マウス背部のしわ面積が著しく減少されることを確認しました。さらには、当該組成物の老化モデルマウスへの経口投与後にロータロッド試験を実施したところ、コントロール群と比して投与群のほうがロッド上にいる時間が長かったことから、協調運動や運動学習の機能が改善される可能性が示唆されます。本発明を活用することで、老化関連疾患や症状の改善が期待できます。
➢ 老化細胞に対する選択的除去作用
➢ 経口投与によるマウスのしわ改善
➢ 経口投与後のマウスの認知・学習・運動機能の改善可能性
開発段階 | TRL:レベル3 ✓ 細胞試験における老化細胞特異的除去作用を確認済み ✓ 老化マウスモデルへの経口投与による背部皮膚のしわ面積減少を確認済み ✓ 老化マウスモデルへの経口投与後のロータロッド試験で、投与マウス群の認知/学習/運動機能の改善可能性あり (追加試験中) |
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希望の連携 | • 実施許諾契約 • オプション契約 (技術検討のためのF/S) ※本発明は京都大学から特許出願中です。 |
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