発明情報

乳幼児の発達評価などに有用な、複数対象を高精度に追従できるプログラム

乳幼児や高齢者、障がい者・児など、多様な人々の日常の行動を、高精度に追従して非接触でありのままの行動を記録できます。

背景

人体の動きと姿勢を特定し記録する自動姿勢推定技術は、スポーツ、ヘルスケア、製造現場など様々な分野で活用されています。しかしながら従来の技術は成人かつ健常な者をモデルにしているため、撮像の対象者が、成人だけでなく、乳幼児や高齢者など、成人とは異なる身体的或いは行動の特徴をもつ者、さらにはそうした多様な特徴をもつ者同士のコミュニケーション場面では、個々が持つ特徴を正確に識別・追従することが困難です。乳幼児や高齢者、障がいをもつ者は、安全のための見守りや日常場面での動作評価がとくに求められる存在です。しかし、保育者や介護者による日々の見守りや動作評価には限界があります。よって、自動姿勢推定技術を用いた遠隔観察とその結果の定量評価技術の活用がきわめて有用となります。

発明概要と利点

本発明者らは、同時に取得した深度データと撮像データを用いて3Dデータを作成し、従来技術では特定困難な複数の対象(乳幼児、高齢者、障がい者、多様な身体的、行動上の特徴をもつ者同士のコミュニケ―ション)を精度よく把握するプログラムを新たに開発しました。高精度な3Dデータを経時的に連続して取得し、撮像対象の行動把握・行動分析を通して様々な行動パターンの解析が可能です。また、その結果を用いた様々なサービスの開発・提供も可能です。本技術は、様々な場所、特に遠隔や長時間にわたる観察が有効とされる現場において、これまでは識別・追従が困難とされていた乳幼児、高齢者、障がい者・児対象の行動パターンを精度よく記録するための基盤技術として広く応用可能です。

特定困難な複数対象(乳幼児、高齢者、障がい者・児、複数人物)を識別し追従が可能
対象の行動パターンの経時的変化を分析可能

図1.本発明による3Dデータ取得例
身体の大きさが異なる複数の撮影対象(母子)の撮像データから、特徴点および2D骨格モデルを抽出し(左)、深度カメラからは深度データを抽出し(中央)、両データをもとに三次元再構成され、XYZ軸位置情報を含む3D特徴点を重ね合わせる(右)ことで、対象の特定と追従の精度が向上します。

開発段階 模擬撮像対象(母子)での3Dデータ取得と評価のうえ、行動分析データの取得済み
希望の連携 特許実施許諾
• オプション(F/S期間中の特許実施許諾予約権)
※本発明は京都大学から特許出願中です。
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